お市の方 − よくも悪しくも日本戦国時代の女性

0e920771.jpgさて、ここで取り上げるのは、かの織田信長の妹にて浅井長政の正室、そして淀の方らの母である、この人である。

なにせ、支配者の側からの記録しかない時代の女性を、しかもSMという観点から取り上げるであるから、演劇等の創作から切らざるを得ないであろう。
先ずは、鷲尾いさ子演じたところのお市から入ろうか。

「信長の妹は雲つく大女」
長政との婚礼前に近江に流れた風聞として語られる。
これは、かすかに史実の検証ができる。彼女は大変背が高かったと記録にある。
トールフェチの男性諸氏は聞いただけで生唾がわくのではないか?
そして、身長に関するフェチシズムはSMに結びつきやすい。

すなわち大女を組み敷くことに、肉食獣が大型草食獣をしとめるがごとくの快感を見出すサド嗜好。
本来小柄である筈の女性に見下ろされることに嗜虐の快感を見出すマゾ嗜好。
いずれも、『逆転の志向』にして、女性の心理がそれの裏返しになるという理想的カップル誕生の条件をも備える。
下世話にも『ノミの夫婦』というし。
もっとも、浅井長政がどう感じていたかは不明だが。

とご存知、その長政は、後に信長と敵対することになり、時あって滅ぼされることになる。
ここで、黒木瞳がお市を演じた別のドラマの話に移ろう。
髑髏の杯… ご存知か?
信長は、浅井親子と朝倉義景の頭蓋骨で金塗り杯を作り、ある正月の宴の余興にしたというのである。
かのドラマでは、その場いた黒木お市が信長から酒を勧められることになる。
而して、お市、

「できますれば、亡き夫・浅井備中守の髑髏でいただきとうございます」

恐らくはサロメの逸話からヒントを得た脚色であろうが、なかなかのものであった。

 お前死んでも墓へはやらぬ 焼いて粉にして酒で飲む (江戸・市井の唄)

その後、お市は柴田勝家と再婚することになる。
そして北庄にて勝家と運命を共にすることに…
歴史参考書は、こんなお市の方を戦国女性の悲劇として記す。

けど論者はその意見には与しない。
長政からも愛され、勝家からも大切にされた上々の人生といえるのではないか?
戦のために平均寿命の短かったこの時代において、二人分の結婚生活を送ることができたのである。

戦国女性の悲劇を記すのなら、戦で夫を失い子を死なせ、自らも失意の中飢えで果てた名も無き女性をもってすべきと思料するのだが、如何であろう?




posted by homer_2006 | サディズムに花束を!
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