奴隷契約書

 なんとも甘美なる響きのするこの言葉。「奴隷」というフレーズだけでもビビッとくるものがありますが、それに「契約書」という3文字がつくと、自分の中のマゾモードにがさらにパワーアップしてきます。

 知る人ぞ知る甘美会と呼ばれるSMサークルでは実際に会員同士で奴隷契約書のようなものを作成し、実践しているようです。その契約書のサンプルを 家畜人の森 の中で見ることができます。ここの「奴隷契約書」のページでは先日もご紹介しました「毛皮を着たヴィーナス」の中でワンダとセヴェーリンが取り交わす内容が紹介されています。作者のマゾッホはご存知のようにマゾヒズム文学の金字塔を打ち立てたのみならず、自分の作品世界を後に実人生でも追体験した希代な作家。おそらく現代のSMプレイにおける奴隷契約的概念のテンプレートがこの時に完成したと言えるのでしょう。
 
 だからなのかどうか、奴隷契約書の多くは「奴隷側」の視点から、マゾヒズムを満足させる方向で草稿が書かれているような印象です。例えば、 Shadow M というサイトでも「奴隷規約」として奴隷宣言や奴隷契約書のサンプルが紹介されていました。これもマゾ男性が作成されたものです。

 一般社会では、法律や契約書というのは弱者を守るために、支配する側の特権的で恣意的な影響を排除する機能を持たせるのが普通です。しかし「奴隷契約書」というのは、弱者である奴隷の立場をより不利に、よりみじめなものにするために存在している点でおもしろい。おそらくサディズムの視点から作られた奴隷契約書もどこかにあるのでしょうが、M奴隷側が自ら自分のマゾヒズム願望を満たすために作成する、または契約をお願いするパターンが多いような気がします。こういうのを読んだり、書いてみたりして興奮してしまうのは、マゾヒズムを理解出来る人だけでしょう。たとえ本来、身も心も女王様に捧げる決意は当然マゾヒストとしてはしているのだけれど、あらためて意識的に確認する作業は、マゾヒズムという精神的な礎なくしては出来ない。もしもノーマルな人がこういう奴隷契約を結ばなければならない状況に陥れば「冗談じゃない!」と不快感が先に来るのでしょうか? 最初はイヤだと思っていても、美しい女主人との契約にだったら、奴隷契約を結んでもいいじゃないかと思える日もくるのではないでしょうか。


posted by homer_2006 | マゾヒズムに花束を!
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。