ラーレ・アンデルセン − 『リリー・マルレーン』に見る戦場の女考

1aedaf18.jpg女性兵士が戦闘に参加するようになったのは、極近年になってからである。
或いは逆に古代伝説時代にその例をみるか?
いずれにせよ、歴史上大半の時代においては、戦闘参加は男性の専売領域、古今東西共通の事実である。

では、戦場とは男性のみの居住区なのであるか?
答えはNO、これまた古今東西共通の事実なのである。
即ち、兵士たちを慰安する女性たちが、さながら金魚のふんのごとく兵隊に付き従う。
そして、その女性たちは。
直接的に春をひさぐ者もあり、また本稿主役たるラーレ・アンデルセンのごとく歌声をもって慰安する者もあり…

そして彼女たちに癒された男たちは、戦闘に赴き或いは不帰の人となる。
『リリー・マルレーン』訳詩(のひとつ)の一説に見るように。

  お前を愛した男たちは 静かに眠っている

思えば、こうした女性たちこそ、女権による男性支配に成功した人々なのではないか?
死の可能性が高いものは、その生きた証をこの世に残そうとする。人間だけでなくありとあらゆる生物がそうなのだが。
肉体的に残そうとすれば(最後に)異性と性交し子種を、精神的に残そうとすればその愛情・感受性を、それぞれ彼女たちに託す。
女性たちはサディズムを発露させ、これを踏みにじることも可能だ。
カードはこちらにあり、受身であるがゆえの優位の典型と言えるか。

男たちを戦いに赴かせ、その命を自由にする権力を持っているガバナーは別者であるにせよ、その権力執行者は戦場にあるラーレのような者たちなのだ。
現場は強し。


posted by homer_2006 | サディズムに花束を!
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