貂蝉 (中国・三国) − 『連環の計』にみるフェムドムの構図

9462f8bc.jpgなんでも、現地・中国では架空説・実在説双方ありとか。本日初めて知った。
論者は架空の人物とばかり(楊貴妃・西施・王昭君と並ぶ古代中国四大美人の一人 = 三ではなく四になっているあたりが怪しげだ)。
とまれ、三国志演義では前半重要局面のキーパーソンとなる貂蝉だ。

舞台は董卓が実権を握っている頃である。
衆人快く思わぬも、剛勇の呂布がボディーガードとなっている限りは手の施しようがない。
そこで、貂蝉の養父である王允は一計を案じる。
美女たるこの養女を使い両者の仲を裂く…
詳細は割愛するも、この計は見事に功を奏し董呂は相克することになるのである。
世に言う『連環の計』(別の意味もあり)

さて、この逸話における貂蝉をどう評価するかである。
哀れ、男どもも権力闘争の具とされる一輪の可憐な花、と見るか?
「帝王を股間に弄し、女の本懐、これにすぎるものはなし」の極例と見るか?
論者は断然後者だ。
なんとなれば、董卓にせよ呂布にせよ乱世バトルロイヤルの決勝リーグに進出しているだけの実力者だ。
そこに予選も経ずして参加し勝利してしまったのである。彼女の実力は並々ならぬものといえるのではなかろうか?

これは、よく言われることであるのだが。
乱世は男尊女卑の時代に見えて、実は正反対なのである。
戦時ほど、女性の力が重要になる。
簡単である。男どもは全てをおっぽりだして、命のやり取りをしているのだ。生産は誰が行う?
古今東西、戦乱の世においては女はそれはそれは大事にされた。
であるからしてまた、実力発揮のチャンスも多い。これは男女ともそうなのであるが、(戦場で殺しあうことがない分だけ)死亡率の低い女の方が、より有利なのである。
今ちょうど大河ドラマでやっている山内一豊の妻、これなどを見れば成る程と合点も行くのではあるまいか?

して、勝者貂蝉のその後である。
これについては諸説紛々。
呂布が董卓を討った時点で自害して果てたとするものもあれば、二人駆け落ちしたというものもある。
さらにその後、逃げおおせたとも曹操に捕らえられたとも。
果ては彼女を巡り、関羽と曹操が争ったとするものさえもある。
極めつけは陳舜臣『秘本三国志』… 関羽の妻になった貂蝉は熱心な仏教徒となり、今度は羽の頭痛の種となるのである。

貂蝉の評価や実在性は、『その後』をどう考える、或いはどう設定するか次第なのではなかろうか?



posted by homer_2006 | サディズムに花束を!
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