SM観の東西格差

 日本文化について「恥の文化」という表現をしたのは、「菊と刀」のルース・ベネディクトという人です。彼女は武士道など、伝統的な日本の価値観や美意識を分析・考察し、どうやら日本人は西洋人に比べて、 「恥ずかしい」という気持ちに弱いらしい、と気づいた。

 すなわち日本人にとっては正義より名誉が優先され、面子や世間体が大事なのである。

 これに対して西洋人は罪の意識に弱く、つまり神との関係性、宗教的戒律とか良心といったものを重視している。罪の文化とも言われるこれら西洋的な道徳規準はしばしば、東西文化の差異、日本人とのモラル意識の違いに反映されていると指摘されます。

 これらはそのまま東西のSM観にも反映されていそうな気がする。

 西洋のSMの王道は、「ダ・ヴィンチコード」にも出てきました鞭打ちに代表されるお仕置きです。いけないことをしたので鞭で打って下さい!

 そのようなイメージに対して日本の伝統的なSMには、お仕置きや折檻という意味あいよりも、「ハズカシメる(辱める/恥ずかしめる)」といった責めに重きが置かれていたのではないか。女性緊縛図とか伊藤晴雨責め絵などを見ていると、痛みとか苦痛よりは

 「恥ずかしい格好で縛られている姿を見られるのがイヤ〜」

 といった感じがします。まあそれほど単純に分類や比較はできないでしょうけど、ざっくばらんには言えると思う。

 何を「恥ずかしい」と感じるかにも個人差があります。人前で話すだけでもう恥ずかしいと思う人もいる一方で、電車や街中で大声で携帯電話で話して恥ずかしくない人たちもいる。恥の文化は言ってみれば人目を気にする文化であり、罪の文化は神の目を気にする。

 戦後から高度経済成長を経て、あらゆる点で西洋風に急成長してきた日本は、宗教的なことは別にしても、伝統的な恥の文化が失われつつあり、道徳観も西洋風に変化してきたように思います。

  そして、SM観も西洋風になってきたということなのでしょうか。



posted by homer_2006 | Comment(0) | マゾヒズムに花束を!
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。