クリスティーナ  − 果たして、このスウェーデン女王はデカルト殺しの大悪女だったのか?

c883623e.jpg彼女もまた、偉大な父の後を継いだ女性であった。
Alexandra Christina(1626年12月8日−1689年4月19日)。17世紀のヴァーサ朝・スウェーデンの統治女王(在位1632年−1654年)。スウェーデン普遍主義に乗っ取り、フィンランド大公を兼任した最後の王。

なんといってもクリスティーナ一番の逸話は、副題に掲げたデカルト殺し疑惑だろう。
即ち、招きによりストックホルムをおとがった偉大なる哲学者デカルトは、彼女のために朝5時から暖房もない部屋で講義をし、そのために風邪をこじらせ他界したのである。
果たして、どうなのであろう?
論者は擁護的だ。

確かに、クリスティーナの責任は大きい。
けど、それは結果論ではなかろうか?
少なくても、彼女の行動にはデカルトに対する攻撃の意図はない。今まで散々論じてきた残酷サド女王の行動とは似ても似つかないものである。
冒頭書いたとおり父が偉大であったこと、それにもまして偉大だったのがデカルトであったこと、等々が災いして、クリスティーナにとって不利な人物評が残ってしまったものと思料する。

歴史を語り継ぐのは口さがもない人の口。噂話の類である。
とはいうものの、これは否定的な意味ではない。噂とは正確なものだと前にも述べたか? その時々の世相を鏡のごとくに写し出す。
こういうことだ。

藪医者の語源となった、藪井竹庵は実は名医だったそうである。
弟子がやっかみ、二言目には「藪先生が、藪先生が」と吹いて回るものだから、かくのごとき評価になってしまったとか。
そう。
鏡とは左右を逆さに写し出す。

そして、『悪魔の鏡』というものもある。
アンデルセンの『雪の女王』に登場したあれ、ちょうどクリスティーナのお国許だ。

悪魔の鏡がデフォルトの姿見である現代ネット空間にご注意あれ。



posted by homer_2006 | サディズムに花束を!
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。