紙フェチ

完全総括SM手引き書 (カニ心書シリーズ)
長池 士
リヨン社

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「紙フェチ」というのはいい表現だと思いました。

 濡木さんは活字中毒とほぼ同じ意味で使っているのでしょうけど、ネット・フェチの対極に位置づけられると、郷愁的にアナログ世代には受け入れやすい印象があります。

 子どもの「活字離れ」とか、最近の若い人が本を読まなくなったなどと言われていますが、彼らは携帯やネットでテキストは読んでいるわけで、岩波文庫のコンテンツをPDFでモニタで読むのは活字中毒とは言えても、紙フェチとは言えない。

 う〜ん、自分でも何言ってんだか、意味不明です...

 僕もどちらかというと、紙フェチで、脚フェチで、下着フェチで、早い話がたんなるスケベオヤヂなわけですが、紙のぬくもりというか手触りがなんとも言えず好きなんです。それにあの匂い。朝一番に読む新聞の匂いとか。本来フェチ(フェティシズム)とは物神崇拝と言われるように、何かの対象物が与えられるべきで、ネットフェチとなると、具体的な対象が実在しないバーチャルなものだけに、よけいに屈折しているような気がします。

 まあ、紙フェチがより健全だと言うつもりもないのだけれど。

 ネットでSM関連のコンテンツをよくブラウズもする一方で、紙の本もよく買います。だけど、一般書籍とは買う場所が異なります。ていうか、僕が購入意欲をそそられるSM関連の書籍は、濡木痴夢男の著作物(河出文庫など)は例外として、例えば紀伊国屋書店とかにはおいてないから買えない。新宿のカバリエとか、六本木セビアンあたりになるでしょう。

 先日、いわゆる普通の本を買うために紀伊国屋書店でぶらぶらしていた時のこと。中公新書や新潮新書とかの並びのコーナーに新刊として平積みで「SM手引き書」というタイトルが一瞬目を引きました。ん?何かの間違いでは?

 はじめは、マイクロソフトの新しいOSか何かの解説書か?と目を疑った。もう一度見つめてみる。

「SM手引き書」
 キャプションに「人間の本能から派生する性生活の視野を広げ、充足感を愉しむ」とかなんとかあって、明らかに、これはもうアレでしょう。しかし、マジですか?コレ。

 すぐそばには養老孟司の「バカの壁」や渡辺淳一の「鈍感力」といった書籍も見える。そんな場所にこんな本。

 著者は長池士。あまり詳しくは知らないけど、SMサークルAMSの代表だ。こりゃ本格的だ。欲しい! だけどここは紀伊国屋書店だぞ。買うのか? セビアンでも売ってるだろうか...

 今さら恥ずかしがる歳でもないし、買ったですよ。
(どさくさにまぎれて渡辺淳一の「鈍感力」や斎藤孝の「コメント力」など他に数冊混ぜてカウンターに。「SM手引き書」単独で買えないところが、やっぱり甘いか)

 いや〜、わかりきったことが平易な文章で書かれてるので、いっきに読ませて頂きましたです... が。

感想としては、ま、今さら「手引き書」読むまでもなかったかな〜ワシ...えへへ、という感じなので、あまり詳しくは書かないけど、ただ、男性マゾヒズム的視点がほとんどないのが不満といえば不満。内容的に悪くなかっただけに残念です。
 
 最初は真面目に読んでたのに、20ページめぐらいに

「彼女をSMの世界に引きずりこみ、愛奴として調教し、育てていきたいと考えている君に、その手口、手法を解説していくことにしよう」とか書いてあって、

いらんっちゅ〜の!

 むしろその逆で、どうしたら彼女に女王様になって頂けるか、そういうノウハウでも書いて下さ〜いイイイっちゅーうの!!

 しかし、ま、SMの主流派というのか、男がSで、女性がMというくくりの中では、一般教養としてのSMを偏見なく受け入れられるよう良識的には書かれているので、初心者にはためになるとは思いました。M男の僕が特に積極的にお薦めできるような内容ではないのですが、一歩距離を置いて冷めた目で読む分には面白いと言えるかな。

 ただ、本当のビギナーや若い読者に、これだけでわかったようなつもりになられても困るんですけれどNe。


posted by homer_2006 | Comment(0) | マゾヒズムに花束を!
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